クイズdeメンテ2015年07月~比率作動継電器87用CTの変流比の選定

変圧器の定格皮相電流をi1、i2とすると、
i1=W/(√3V1)=5,000/(77√3)
i2=W/(√3V2)=5,000/(6.6√3)

(A)CT-1の変流比が75/5のとき
CT-1はΔ結線であるから、CTの2次電流I1は
I1=i1×5/75×√3=5,000/(77√3)×5/75×√3=5,000/1,155

I1=I2のとき比率作動継電器87は動作しない(正常)であるから、
I2=I1=5,000/1,155

従って、CT-2の変流比は
i2/I2={5,000/(6.6√3)}/(5,000/1,155)=1,155/(6.6√3)≒505.2/5

(B)CT-1の変流比が50/5のとき
CT-1の2次電流I1は
I1=i1×5/50×√3=5,000/(77√3)×5/50×√3=5,000/770

I1=I2のとき比率作動継電器87は動作しない(正常)であるから、
I2=I1=5,000/770

従って、CT-2の変流比は
i2/I2={5,000/(6.6√3)}/(5,000/770)=(770/6.6√3)≒67.36/5

(C)CT-1の変流比が40/5のとき
CT-1の2次電流I1は
I1=i1×5/40=5,000/(77√3)×5/40×√3=5,000/616

I1=I2のとき比率作動継電器87は動作しない(正常)であるから、
I2=I1=5,000/616

従って、CT-2の変流比は
i2/I2={5,000/(6.6√3)}/(5,000/616)=616/(6.6√3)≒53.89/5

---

(1)のCT-1:75/5、CT-2:500/5の組合せが最も近い。
このときI2=5,000/(6.6√3)×5/500=5,000/(660√3)となり、
I1-I2=5,000/1,155-5,000/(660√3)=4.329-4.374=-0.045[A]で、87は動作しない。

(答):(1)