クイズdeメンテ2013年06月~OCR過電流継電器の特性試験

これは、2010年9月号の類題である。 

ryo-blackcomb.hatenablog.com

 最初、トリップコイル出力を短絡している状態のとき、直列抵抗2Ωに電圧16Vを掛けて8A流せばタップ4の2倍なので200%動作試験となる。

その後、トリップコイル出力に電流を流すと、トリップコイルの交流抵抗8Ωが直列に入るので合計abs(2+j8)=√(4+64)=√70Ωとなり、電流は16V/√70Ω=1.91AなのでOCRは動作しない。

(1):×
回路のインピーダンスはR+j8なので、
電力容量の大きさ=V^2/abs(R+j8)=V^2/√(R^2+64)
R=0のとき最大となりV^2/8=10000/8=1,250VAであるため、
5,000VAの発電機の容量を増やしても解決しない。

(2):×
電圧を10%増やしても電流が1.91×1.1Aになるだけなので解決しない。

(3):×
直列抵抗を1オームにすると、200%動作試験(8A)の電圧は8Vである。
トリップコイルを生かした時の電流は先よりもっと小さくするので解決しない。

(4):○
直列抵抗を10オームにすると、200%動作試験(8A)の電圧は80Vである。
その後、トリップコイル出力に電流を流すと、トリップコイルの交流抵抗8Ωが直列に入るので合計abs(10+j8)=√(100+64)=√164Ωとなり、電流は80V/√164Ω=6.25AなのでOCRは動作する。

 (5):×
レバー設定は動作時間を変更するものであるため変更しても解決しない。

 

f:id:Ryo9508:20210207091257j:plain