(誤り)(1):×
6.6kV配電線は非接地系統であるため、一線地絡時の帰路は対地->健全相の対地インピーダンスとなり、線路の対地容量の影響が大きい。P1とP2では配電用変圧器からの対地容量の合計が異なるので地絡電流も異なる。
(正解)(1):〇
6.6kV配電線は非接地系統であるため、一線地絡時の帰路は対地->健全相の対地インピーダンスである。
I=jωCVにより、健全相の対地インピーダンスを戻る電流は対地容量に比例し、対地容量1Cの健全相戻り電流をIとすると、対地容量の合計は21Cなので、
戻り電流の合計=21I=地絡地点における一線地絡電流 である。
P1、P2いずれの地絡でも対地容量の合計は21Cで同じなので、一線地絡電流も21Iで同じになる。
P1、P2地絡時にZCTを流れる電流は、下の2つの図により下表のようになる。
P1地絡 P2地絡
ZCT1 20I I
ZCT2 10I 11I
(2):×
C2の対地容量がC1の10倍あるので、P2地絡時はかなりの事故電流がZCT2に戻る。よってP1地絡時にZCT1を通る電流アンバランスの方が大きい。
(3):×
(4):〇
C2の対地容量が大きいので、他需要家の事故でも事故電流の戻り経路となって配電線方向への事故電流が流れてしまい、GR2が動作するもらい事故となりやすい。
(5):〇
GR2を、Voと事故電流の位相を比較して配電線方向への事故電流なら動作しないDGRとすれば、もらい事故となる可能性は低くなる。