クイズdeメンテ2011年11月~地絡電流検出における2つのCT接続法

・一線地絡の故障計算は、最近やったので省略するが、
Ia=3I0、Ib=Ic=0となる。

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・保護継電技術/電気書院によると、第1図(Y結線)の場合
Ia=I0+(      Ia1       +Ia2)
Ib=I0+(a^2Ia1     +aIa2)
Ic=I0+(     aIa1+a^2Ia2) のうち、
GRにはIa+Ib+Icの3I0が流れる。

・一方、第2図(三次零相分路)の場合三次巻線には零相電流I0が流れ、二次巻線には( )内の正相・逆相電流が流れる。

(1):〇
3I0=Ia=150Aなので、CT2次には1.5Aが流れる。

(2):〇
無負荷なのでOCRには電流が流れない。

(3):〇
I0=Ia=50Aなので、CT2次には0.5Aが流れる。

(4):×
OCRには正相・逆相電流が、GRには零相電流が流れる。

(5):〇

 無負荷なので等しいというかゼロである。

ーーー

と、思ったが、〇×は正解だったが、(5)は間違っていた。
第2図(三次零相分路)のCT電流は、各相の二次+三次電流が一次電流相当になるよう流れるので、以下のようになる。

CT    二次  三次
a相      1A  0.5A
b相 -0.5A  0.5A
c相 -0.5A  0.5A

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クイズdeメンテ2011年10月~受電設備における三相電圧の相順

(1):×

b-N-cは抵抗とコンデンサからなるので、電流ibの位相は電圧VSTに対して0°<arg(ib)<90°の進み電流となる。下図で適当にibを定める。b-Nは抵抗なので、電圧VbNは電流ibと同相である。同様に下図に書き込むと、電圧計の電圧VaNは電源の線間電圧110Vより大きくなる。

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(2):×

(1)と同様に、ibとVbNと電圧計の電圧VaNは下図のようになり、今度は電源の線間電圧110Vより小さくなる。

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(3):×

同様に、ibとVbNと電圧計の電圧VaNは下図のようになり、今度は電源の線間電圧110Vより大きくなる。

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(4):〇

(1)の図においてib=0、また電圧計の入力インピーダンスは十分大きくia=ib≒0であり、VRTを測っているのと同じになるから110Vとなる。

(5):〇

これまでと同様に、ibとVbNと電圧計の電圧VaNは下図のようになり、線間電圧の半分の50V程度となる。

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クイズdeメンテ2011年09月~電力系統の地絡電流~難問だった

 この問題の答えを定性的には理解できなかったので、対称座標法を勉強しなおして導いてみた。

ちなみに正解は(3)。

「電力系統技術計算の基礎」/電気書院 等により、

(零相回路)
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  発電機    変圧器(一次:Y、二次:Δ)   送電線

※変圧器のXT12は、一次・二次漏れリアクタンスの一次換算値で、
 XT12=XT1+XT2/n^2

※送電線の対称座標法表現の回路を記述している文献はほとんどなく、1kmの(零相電圧の送受電端電位差)/(零相電流)を1km当たりの零相インピーダンスz0[Ω/km]として文章と式で説明しているものが大多数であるが、回路図は上図のようになることが自明と考えられる。

 

(正相回路)

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  発電機    変圧器(一次:Y、二次:Δ)   送電線

(逆相回路)

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  発電機    変圧器(一次:Y、二次:Δ)   送電線

※変圧器と送電線の逆相回路は、正相回路と同じ

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「電力系統技術計算の応用」/電気書院 等により、
一線地絡故障の条件式は、
Ib=Ic=0により、Ia0=Ia1=Ia2=(1/3)Ia
従って、対称座標法表現は、下図のように零相回路・正相回路・逆相回路の故障点引き出し端子を直列につないだ回路となる。
(但し、変圧器・送電線の故障点左側部分を「A」、右側部分を「B」添字で表記)

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上図により、
Ia0=Ia1=Ia2=Ea/{ (jXTA12+3ZTAn+jXA0)//(jXTB12+3ZTBn+jXB0) +
         (ZG1+jXTA12+jXA1) + (ZG2+jXTA12+jXA2) }
=Ea/{ (jXTB12+3ZTBn+jXB0) + (ZG1+jXTA12+jXA1) + (ZG2+jXTA12+jXA2) }
(左側のY結線変圧器は非接地なので、ZTAn=∞)

故障電流If=Ia=Ia0+Ia1+Ia2=3Ia0

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上図を流れる電流をよく見ると、

(1)故障点の左側から流れる電流は零相電流のI0のみである。よって、送電線の健全相は右から左へI0が流れる。
(2)故障相の地絡電流は3I0であるから、故障相は右からから故障点へI0、右から故障点へ2I0が流れる。
(3)故障電流3I0の行き先は、直接接地している右側変圧器中性点である。また、変圧器Δ結線は非接地なのでI0が循環している。

(1)~(3)を頼りに電流分布を書くと、下図のとおりである。

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従って、断線しても影響が最も少ないのはA点である。

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iPhone7 -> 8 機種変更

iPhone11が発売され、以前のiPhoneが値下げされたタイミングで今回も機種変更。

simフリーiPhone8-64GBは、アップルストアで¥58,080-であった。 

iPhone7-32GBは11/22に、イオシス秋葉原店にて¥22,000にて買取してもらった。たまたま東京出張があったのがラッキー。

よって、QTmobile利用の月額料金実績額は、一括購入のiPhone7を24ヶ月で償却したので、

(1)QTmobile(d) 10GB 音声通話付き、留守番電話付き:¥3,905/月

(2)simフリーiPhone7-32GB(アップルストア):¥2,781/月(¥66,744/24月)

(3)simフリーiPhone7-32GB買取(イオシス秋葉原店):▲¥917/月(¥22,000/24月)

合計:¥5,769/月

iPhone値下げの影響もあり、月額相当額は2年前より900円/月ほど下がった。

ちなみに2年前の計算がこれ。

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クイズdeメンテ2011年08月~単相変圧器3台の三相動力供給における故障

(1):×
各Trの基本波定格電流はTr内部インピーダンスを1相当たりZtrとすると
I1=Vuv1/Ztr=210/Ztr
故障中のTrはF点で切り離されているブロークンデルタとなっており、両端に表れている高調波電圧180[V]は、各相同相の高調波電圧の合成であって1相当たりVuv3=60[V]である。F点が閉じているときに、この高調波電圧がTr内部インピーダンスに流す高調波電流はI3=Vuv3/Ztr=60/Ztrである。
よって、I1とI3の合成皮相電流=sqrt(I1^2+I3^2)
=sqrt(I1^2+(Vuv3/Vuv1)^2×I1^2)
=I1×sqrt(1+(60/210)^2)
=1.04×I1
定格電流が4%程度増えるだけなので、大したことない。

(2):×

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三相負荷が平衡しているとすると、F点が閉じているときのIA=I×arg(30)
F点が開く(断線する)とIA'=Iu=sqrt(3)×I×arg(0)
abs(IA'/IA)=sqrt(3)であり変圧器Aの電流は√3倍に増えるので、変圧器Aの電圧は電圧降下により下がる。

(3):〇
IA’~IC'がアンバランスになるので、電圧降下の変化によりTr端子電圧もアンバランスになる。

(4):〇
負荷が三相平衡ならバランスする。

(5): 〇
(1)のとおり、電流は4%程度増えるだけなので大したことない。

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(正解)

(2)は○とのこと(理由は解説がなかったので不明)

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クイズdeメンテ2011年07月~コンドルファ始動器の動作

コンドルファ始動器は過去に勉強したが、忘れたのでまた読んで勉強した。 

ryo-blackcomb.hatenablog.com

ということで、リアクトル始動器の中性点を入れ/始動器を入れ→中性点を外して直列リアクトルが入った始動にし→全電圧にし/始動器を外す

→(4) 

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クイズdeメンテ2011年06月~シャントレギュレータ型直流定電圧電源の動作

(一部誤り?)

(1):〇
Aをアース側に動かす
→Q2のベース電圧が下がり、ベース電流が減る
→Q2のコレクタ電流が減る
→Q1のベース電流はQ2に取られていた電流が減るので増える
→Q2はエミッタ電流を増やそうとしてエミッタ電圧が上がる
→出力電圧が上がる。

(2):〇
定電圧ダイオードなので

(3) :×
Cの電圧=出力電圧+Q1のVBEである

(4):〇
確実な理解は難しいが、抵抗を介してQ1ベース電圧(ベース電流)を安定させる働きをしているのではないかと思う

(5):×
Q1エミッタ電圧を一定にするようにQ1ベース電流に負帰還をかけて働くので、入力電圧が上昇すればQ1コレクタ-エミッタ間電圧は上昇する

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解答は(3)が○で誤りということになった。
しかし、Q2のコレクタ電流が増えて(C)点の電圧が下がるのは過渡的なことで、Q1のベース電流が減ることで元にもどるはずである。

もやもやが残った。

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クイズdeメンテ2011年05月~コージェネ発電機の速度調整・電圧調整時の挙動

(一部誤り)

(1):〇
速度調整=発電機の原動機出力の上げ下げである。

(2):〇
電力系統に同期並列しているので、周波数は不変。(正確には50Hzまたは60Hz管内の系統負荷定数に従って変化するが電力会社の中央給電指令所で調整されるし、ビル自家発程度の出力では誤差範囲である)

(3):×
発電機はsqrt(1-0.85^2)の遅れ無効電力を供給している。電圧を上げると、発電機は所内負荷への無効電力供給を増加させるので、発電機自身の力率は下がる。所内の力率は改善する。

(4): 〇
発電機は無効電力供給を増加させるので、皮相電流(=sqrt(有効電流^2+無効電流^2))が増える。無効電力を調整しても有効電力は不変なので、所内の電力計は不変。

(5):×
発電機は無効電力供給を減らすので、無効電流が減り皮相電流が減る。発電機電圧は「無効電流を減らした分」×「所内負荷のリアクタンス分」だけ下がる。

ーーーーー

(1)~(4)の〇×は正解。(5)は勘違いをして不正解であった。所内負荷は一定であり、発電機が減らした無効電力は系統から供給されて電圧は一定である。

 

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2019年9月5日(木)~6日(金):保護継電器試験実技講習会(日本電気協会九州支部)を受講

なんだか高圧受電設備講習会の受講マニアのようになっているが、技術習得のため今後もいろいろ受講するつもり。

1日目の座学は保護協調設計が難しかった。期待していた2日目のリレー試験は、一人ひとりが十分に操作する時間があり、双興・ムサシの試験器操作がだいぶ分かってきた。受講料の価値がある講習と思った。

東京電気管理技術者協会の泊り込み研修を受ける前にこっちに行っときゃ良かった。

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